かくれが

とあるスマオタの備忘録

青天の霹靂

映画は、舞台挨拶に行くか、行きそびれてしまうかの、どちらかになりがちで、あんまり気のすすまないヒューマンドラマ的なやつだし、舞台挨拶チケット取れたら行こう、取れなきゃきっと観ないと思ってたら、あっさり取れたのでありがたく観ましたけども、観てよかったなあ。好きです。今年、愛唄なんかも素直に受け止めて感動できたし、愛の感動作的なものに対する苦手意識、消せるかもしれないなあ。とはいえ、映画観終わったらいまだから言えるわけで、いま公式サイト見たって、ケッ!という気持ち拭えませんけど(笑)。

そんな、苦手だったらどうしよう案件なので、怒涛のプロモーションを追いつつ、映画の中身は見て見ぬふりし続けてたんですけど、やー、ぎょーさん出たな!(笑)舞台挨拶でもさかんに言われてましたけど、各媒体すごい数だった……。おかげで、スマスマにもようこそ洋ちゃん! あれやこれやで、もうないかと思っていたよ。ありがとうひとり監督。まだ、録画積んでるものもありますが。いま、さんまのまんまを観ている。カーディガンかわいいね。観ながら、たらたら思いつくままに書いた、ネタバレありの感想。

あ、舞台挨拶楽しかったです。プレス入ってる回だったので、そのうちあちこちに出てくるかと思うので割愛。久しぶりに髪の毛のばしてるなあ、洋ちゃん。

※追記。ペーパーローズの作り方を検索して、ここにたどり着く方がわりといらっしゃるみたいなのですが、「紙ナプキン 薔薇」での検索がオススメです。パンフレットにも載ってると聞いたんですが、私はそもそも物販の存在を忘れていたので未購入未確認。買いに行かなきゃ……もっかい観ちゃうかな……。
人生ドンづまりのアラフォーって、見るのしんどそうなんだけど、洋ちゃんは若く見えるというか、見た目はそれ相応でも、バラエティで背負ってる身近なお兄ちゃんイメージもあって、程よく若造に見えるのがちょうどいいなー。実際にもうちょい若い設定で、若い俳優でもよかった気がするけど、この辺はひとりさんの感覚なのかな。アラフォーって、もう人生の舵が重たくなってる気がしてるけど、まだまだこれからなのかも。スプーン曲げからのマジックブームと絡める必要があるっていう、作劇上の理由かもしれない。7〜8年かけて作られたってことなので、最初はもっと若かったのかもなあ。

好きなシーンいくつか。自分の命をかけて自分を「堕ろせ」と父に訴えたって、それは他人の心無い言葉でしかなくて、殴られて。ここの晴夫いいです。不遜な言い方になりますが、洋ちゃんうまくなったなあ……。ここまでずっと晴夫目線で物語追ってたのに、いきなり正太郎に感情移入してしまい、自分でちょっと戸惑いが。堕ろせって言いたい気持ち、正太郎の中にもぜったいあるんだよ。少なくともこの時点での正太郎は、晴夫が息子であることに気づいてるわけがないので、他人にこんなこと言われたら、許せないと思うんだけど、その後のやり取り見るに、信頼関係は破綻してないみたいで、チンさんとペペさんが重ねてったモノが見えて、これを持って現在の時間軸に戻っての、高架下ラストシーン。気持ちいい。

フィナーレのマジックシーン。晴夫がステージ上で消えるであろうことが、先にわかるのがうまいなあ。それ以外にも、バーのマスターのネタとか、悦子の姓が轟になってないとか、段ボールハウスで写真が入ってた缶とか、余計な説明はしないけど、すごく丁寧に答えを置いてある印象。あー、この書き方だと、小賢しい感じにもとれるかもしれないけど、むしろまっすぐ。奇をてらわない。タイムスリップのくだりとか、あまりにも「タイムスリップしてきたひと」なんだけど、これいまどき素直にやれるの、強いなー! 見る人に優しい映画。話逸れたけど、マジックシーン、洋ちゃんかっこいい。ああいうことさせると、ほんとハマる人だなあ。大変だとボヤきまくってたマジックの技術もお見事ですが、緊張してんのは見える(笑)。晴夫も緊張してるだろうから、そっちかもしれない。わかっててもなー、薔薇いいなー!! あと、マジックするってことは、手が大きく映るんですよー!!! 洋ちゃんの手、指が長くて、好き!

薔薇。ペーパーローズ。いかにも泣けるシーンよりも、病室で正太郎がペーパーローズを悦子に渡すシーンみたいな、さりげないとこのが、思い出すとホロリときます。どのマジックより、正太郎の手の中から出てきたあの薔薇が、魔法みたいだ。ここ最近で見たどんな映像より、やばいこれはこの男好きになるわ!!って思った(笑)。飲んでる時に、こういうのドヤ顔で見せてくる男ってうぜえ!と、思ってましたが、こうやってさりげなくやるもんなんだな……! 帰りに入ったカフェで、作り方ググって、紙ナプキンねじってみたよね! いまひとつの出来だったけど、ちょっと楽しかったわ……。正太郎と悦子が、どうして一緒に暮らしてるのか、どうして(事実上の)夫婦になったのか、なんにも説明されないけど、答えはこうやっておいてある。

酔っ払った晴夫が、どうにか悦子の家に行こうとすんの、好きだな! ワンチャンあるで!っていう、若造感ね。やーもー、かわいいなー!! 自意識のカタマリの現在パートもしんどいけど、バーテンの衣装だけで、お金払いたいわ!w 着たきりのあの私服も好きだなあ。

全体的に、洋ちゃん大好き感あふれる感想を書いてしまったが、正太郎好きだな……。最後ずるいなー! ほんとろくでなしなんだけど、いいなあ。悦子に、監督の夢が詰め込まれてるのは、なんかわかった(笑)。