かくれが

とあるスマオタの備忘録

広島に原爆を落とす日

3度目の錦織戸塚のつか芝居。毎回観てるんですが、戸塚さんはほんとうにほんとうに、顔がきれい。所作とかがきれいなお芝居をする人ではない(と、思うが、それはそういう演出に従ってるだけなのかもしれない)ので、遠くからヒキで見てて、双眼鏡を覗いて顔を見た瞬間、何を観ていたのかわかんなくなるほど、顔がきれいなことに気を取られる。熱海以来の、それが最大限生かされた役、ディープ山崎。わたしは吾郎さんのは観てないのですが、あのころの吾郎さんがこれをやったってのも、さぞかし美しかったろうなあ。おふたりとも、美しくてエキセントリックなひとだけど、吾郎さんのエキセントリックさと、戸塚さんのエキセントリックさは、ぜんぜん質が違うので、吾郎さんを想像はしにくいんですけど。あ、パンフレットに、錦織稲垣戸塚鼎談が載っていて、これがまた吾郎的にたまらないものでした。いや、吾郎の話はいいんだ。開演前諸注意のときに「Don't think, feel」って出るもので、極力考えないようにしたからか、戦争を扱った作品という印象が残らなかったなあ。戦争に対してもさしたる思想を持たないふわっふわの若者(だろう、この場合)として、原爆投下をああ捉えることのできる視点の高さ、いや高くないんかな、わかんないけど、すごい場所からもの見てんのが、つかこええええええ!ってなるんだけども、そーゆー世界観でもの見てるのに、人と人の愛をそんなに大事なものだと思えるとこは、もう怖いよりも、意味わかんなくてぶん投げたい。なんか、いろんな感情を持って帰らされる舞台。久しぶりに、観劇であんなに泣いたな……悲しかったとかじゃなく、なんかよくわかんないけど泣いた。戸塚さんの顔がきれいできれいで、それがなんかもうかわいそうで泣いたりもした。あのひと、ほんとうにいい役者さんだと思う。この人がジャニーズアイドルでなく、若手俳優だったら、わたしにとってものっそい沼だったのではないかと思う……よかったのか、悪かったのか(笑)。