キフシャム国の冒険 24日
http://www.thirdstage.com/knet/kifushamu/
おもしろくないわけがない、と思ってチケット買って楽しみにしてましたが、おもしろかったです。それ以上に、なんだか溺れそうになっている。メッセージ性の強さと、舞台作品としての仕掛けの妙と、両方に。そして、こわい。私の感想を最小で表現するなら「こわい」の3文字になるんですが、なにも怖くない人は、なんにも怖くないと思う。全編にわたって、コメディ調のシーンのほうが目立ちますし。
これ、まだいい感じにチケットとれるので、興味あるかたはぜひ観劇を。宮田は好きだけど、お芝居わかんないし!っていうジャニオタさんも、キスマイってことはチケットもないだろうし、出来も不安……って観劇クラスタも、だいじょうぶです。言い切っちゃう!
みやっちを観る舞台としても、最高だと思います。かっこいいかわいいきらきらアイドル王子様! たくさんたくさん素敵なみやっちが観られた……。その上で、みやっちを見に行ったとは、(いい意味で)ぜんぜん思わない。
以下、ネタバレしてます。鴻上さんはこうおっしゃってますし、まだ観てない方には、読まないことをおすすめします。
いろいろとありがたいツイートが溢れていますが、これからの人はネタバレの文章を読まないでご覧になることを強く進めます。予習も一切必要ないです。真っ白な状態で見た方が面白さ倍増だと思いますm(__)m
https://twitter.com/KOKAMIShoji/status/336682217235423234
そもそも、わたしが自分の気持ち整理するのに書いてるだけのメモで、感想にすらなってないので、観てないと意味がわからないと思うw
子どものいる人のほうが、いろいろ思うことがあるかもしれないこの舞台。帰宅してから読んだ、入場時に配られたフライヤーの鴻上さんのご挨拶の文面が、非常に突き刺さりました。
キフシャムが福島のアナグラムだというのが頭にあるため、キフシャム国の固有名詞の意味をとるのに、ちょっと夢中になりすぎた気がするw 周囲が笑ってる中、わたしだけ難しい顔をしていた……。気づいたことメモっときますが、きっとどこかでえらいひとが全部解いてるw
- キフシャム kifushamu → fukushima 福島
- テプガンズ 暗黒だから、放射能的ななんかだと思うけど、わからない……
- イリマ irima → mirai 未来(王子、ナオミの息子タクヤにあるはずだった未来ってことかな)
- トコフ (たぬき)
- カシハブ(きのこ、博士)
- ミスタン(きつね、死ぬ)
- ハシモリ hashimori → hiroshima 広島
- マノイ manoi → naomi ナオミ(ナオミ≒イリマの母親、アプリコットの精、庭の杏の木)
- タチアカ
ハシモリ王の広島は怖い。すごい怖い。王子という未来を平気で排しようとするし、「忘れようとすればするほど、わたしを思い出すはずだ!」と、ナオミ(この場面では、マノイよりも、人間の代表としての存在かな)に迫ることを思うと、ほんと怖い。王子と入れ替わろうとするのは、未来を見ずに、過去にばかり囚われているというナオミの状況。あと、微妙に自信ないんだけど、ハシモリがマノイの寿命を縮めたってことは、広島がナオミを損なったってことなのかしら……左手を隠してる描写(軍手を外さない)とか、気になります。そうだったとして、込められた意味はわからないんですけども。
この暗喩の方向から物語を観てしまったので、個々のキャラクターにあまり感情移入しなかったなあ。すべてのキャラクターを、事象として見ていたっぽい。ので、怖かったんじゃないかな。あとから思えば、もっと王子の気持ちとかに、身を入れて観たかった気がする……。
そんなこんなで、わたしはてっきり、「キフシャム国を救う呪文」の言葉自体に、なんらかの意味が含まれているのが、オチなのかと思って観てたけど、ほんとうにもにゃもにゃとした呪文だったw そのわたしの勝手な肩透かし感のせいか、王子の帰還にさほどのカタルシスを感じなかったなあ。ナオミのつくったキフシャムという箱庭の中の出来事だとすると、それでいいのかもしれない。ここまで書いて気づいたけど、わたしはものすごくナオミに重きを置きすぎちゃったか。いや、その辺にかぎらず、終盤ちょっとよくわかんなくなったのは、水を避けてたせい……もちろん避けようがないので濡れましたし、濡れたらまた気がそれるというね……。これ、ほんの一部の席のことだし、このくらいのことで集中力を失うわたしが軟弱すぎるw 周囲の人、リピーターばっかりで、みんな対策してて、それにもきょどっちゃったし>< 水降るとか、ジャニ舞台か! ジャニのひとの舞台だけど!!www
なんか、水が悪者みたいですがw すげえええええええかっこよかった。あの雨だけじゃなくて、視覚効果的なものは、ほんと文句なしにかっこいいの! どファンタジーです。みやっちがゲネの囲みで「アニメの主人公になった気分」みたいなこと言ってたけど、そらそうだわ! アニメだわ!! 呪文唱えたら、不思議な光が漏れて、ささーっと闇が晴れるんだもん。気持ちいい。あっ、あるじゃんカタルシス!w
なんやかんやゆーてますが、ナオミが未来とともに旅をして、暗黒を払って、失ったものを大切に胸に抱いて帰る。それだけで十分なのかもしれない。もっかい観たいなあ。それまでに、もっとたくさんのこと考えておきます。
他雑多メモ